「クリシュナの笛は何を象徴していると思う?」
帰国の前夜、師からいただいたゴパーラという法名の由来を私が尋ねた時、師はこのように尋ね返してきました。
私は「分からないです」と苦しく答えると、師はいつになくはっきりとした口調で、
『笛吹けど踊らず』
と言い、次のように話されました。
「この言葉は聖書に出てくるイエスの言葉。それは、『真理を語っても誰も理解しない』ということを意味している。クリシュナの物語はラーサ・リーラーに象徴されるように、満月の夜にブリンダーヴァンの森にクリシュナの笛の音に魅せられたゴーピー(牧女)たちが歓喜して踊る――ゴーピーには夫や子供がいる者もいたが、彼女たちはすべてを放ってクリシュナのもとに集った。ゴーピーは女性として描かれているが、『神以外はすべて女性』といわれるように、すべての人を意味している――クリシュナの笛は真理を象徴し、それを吹くとは真理を吹き込む、つまりインスパイヤを与えるということ。クリシュナとゴパーラは同じ。これからゴパーラはそのように行為したらいい。誠実に、堂々と」
このことを聞いた瞬間、私は驚愕しました。
師が弟子に法名を与えるにあたって、これほどの深い意味と希望を込めていることに――
私は帰国の日、自分の不甲斐なさに反省しきりだったので、師には「身をもって痛感した課題を克服していきたい」と述べたが、師の反応は今ひとつでした。
ただその後、アーサナ・デモンストレーションの活動に話題が及んだ時、師の声のトーンが明らかに高くなっていました。
それだけは感じられました。
そして、
「今日は満月やな。満月飛行、ええな!」
と満月について何回もおっしゃっていました。
帰りの飛行機の中、一睡もできなかったわけではありません。
もちろん、オオカミ男に変身することもありませんでした🐺
しかし、映画や音楽を楽しむ気にはまったくなれず、師と過ごした1カ月のニューヨークでの日々のことをずっと思い返していました。
そしてトランジットの台北の空港に着いた頃、私は「人生の目的」をハートで感じたような気がしました。
今、私のヨーガの境地は満月のように完全ではない。
では、どのくらい月が満ちているのだろうか?
三日月くらい?
そんなことは、もうどうでもいい――
月を照らす太陽は、すでに在るのだから!!!
「真理に生きたい」
それだけ!!!
師の尊い存在と無上のお導きに、深く頭を下げたい。
ジャイ!!! サットグル・シュリー・マハーヨーギー・パラマハンサ!!!!!
ゴパーラ