月別アーカイブ: 2015年7月

桃山御陵

今日は七夕ですね。あいにくの雨模様ですが、雲の上では願いが叶うといいですね。

さて、このブログを主担当しているサティヤーと私(サーナンダ)は、時折いろんなヨーガの話をします。そういう中で、さまざまな体験談が話題になります。それらはとてもユニークで、すごく考えさせられる内容もあります。ある日、サティヤーが高校生の頃の体験を話してくれました。このブログのタイトル「ヨーガを生きる」のスタート地点のように感じたので、今回はそれを対話形式でそのままお伝えしようと思います。

サティヤー「私高校生の頃、授業さぼってよく桃山御陵(ももやまごりょう)に行ってたんです」

サーナンダ「えっ、桃山御陵・・・!? さぼって・・・それはまた何でなん?」

サティヤー「うーん、何かいろいろ悩んでいて、誰にも会いたくないときがあって・・・」

サーナンダ「高校生と言えば思春期やからね〜。どんなことで悩んでいたの?」

サティヤー「言葉にしにくいんですけど、世の中では普通に正しいことが通らなかったり、人生は仕事とかして生きていくだけっていうことの意味がわからなかったりとか、要は世の中がなんでそうなのか、どう生きていけばいいのかが全然わからなくて、誰も教えてくれなかったし、そういうもんだとやり過ごすこともできなかったんです!すごくしんどくて、ずーっともやもやしてたんです・・・でもうまく言葉にできないし、話をしても誰にも通じないし、かといって普通に授業も受けてられなかったから、誰にも会わないところに行ってたんです!」

サーナンダ「・・・へぇ〜・・・それは単なる思春期の悩みではないねぇ!普通なら妥協するところだけど、そういう本質的なところで途方に暮れてたった感じやね。桃山御陵って伏見にある昔のお墓やんね」

サティヤー「そう、山の上にあって誰も来ない所です。朝学校に顔を出してから桃山御陵に行って、そこでお弁当を食べて、授業が終わる頃に家に帰ってたんです」

サーナンダ「ふ〜ん。それで?」

サティヤー「それで、この前実家に帰った時に久しぶりに桃山御陵に行ってきたんです。そうしたら当時のことを思い出して、『あーーあの頃は本当にしんどかったけど、今は全然違う〜〜!』って思って嬉しくなったんです。それで、まるでそこに当時の自分を見ているような感じがして、思わず声をかけたんです」

サーナンダ「なんて声をかけたの?」

サティヤー「『後10年もすれば大丈夫になるから、がんばりやー』って」

サーナンダ「その頃ヨーガに出会ったんやね」

サティヤー「そうなんです。それまでは例えるなら海の真っただ中にいて、どちらに向かって泳いでいったらいいかさっぱりわからなくて、ずーっと立ち泳ぎしているような感じで本当にしんどかったんです。でもヨーガに出会って、どっちに向かって泳いでいったらいいのかがわかったんです。それがどんなに嬉しかったことか!やっと生き方がわかったんです!」

サーナンダ「それは嬉しかったやろね〜!!!安心したんやね!」

サティヤー「はい!やっと生きていけると思ったんです。そこで初めて息したような気がしました。でもそういう人はたくさんいるような気がして、そういう方にこそヨーガをやって欲しいと思うんです」

サーナンダ「なるほどそうか〜。いや〜本当にその通りやね! でも面白いね。桃山御陵はお墓やん。つまり「死」を意味している。若くて肉体的には生命の盛りだったけれど、生きる意味がわからなかったから死んでいるのと同じだと感じていたんやね。その心境を象徴しているように思える。ヨーガの教えに巡り会って、そこで初めて生きる意味を見出し、本当の命を授かったんやろね。とっても象徴的な話やね」

サティヤー「いやーそう言われてみたらほんまですね〜。お墓で一日過ごすってタントラ行者みたい。彼らは頭蓋骨をお皿にしてご飯を食べたみたいですけど、私もお墓でお弁当を食べてるしね(笑)」

サーナンダ「タントラ…なるほど!そうやねぇ〜誰しも一度ならずとも生きるということについて疑問に思うことがあるかもしれないけど、普通はその思いに蓋をするか、すぐに忘れてしまって、世間の常識に合わせて生きようとするのかもしれない。常識ではちゃんと学校に行って勉強することが学生の本業で生きるということだけど、サティヤーの場合は、生きることに対する自分の疑問に蓋をして学校に行って普通に授業を受けることはむしろ死を意味していて、逆に通常は死を意味する桃山御陵に行くことで無意識に生の答えを求めていたのかもね!真逆やね!いや〜サティヤーも面白い人生を送ってるね〜!」

サティヤー「えーっ!面白くなんかないですよ。ヨーガに出会うまでは本当にしんどかったんですよ!でもヨーガに出会えて心底よかったと思います!出会ってなかったら生きられなかったと思います」

桃山御陵
桃山御陵

私はサティヤーの桃山御陵の話を聞いたとき、思春期の少女が、一日中独りでお墓で過ごすってどれほどの心境だったんだろうと思いました!10年間もその暗闇にいたとは!今のサティヤーは活力に溢れ、その時の印象は微塵もありません。ヨーガによって尊い命を授かったんだなあと思い、本当に嬉しくなりました!そして、もしそういう人がいたら、本当にヨーガに巡り会って欲しいと私も心底思いました。

サティヤーとサーナンダの対話より

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ガンジー

今日はシッダ・マールガの日でした。(シッダ・マールガとは、ヨーガを3年以上学んだ人がシッダ=成就者への道を進んでいくためのクラスです)

毎回、3人の方がそれぞれのお気に入りの聖者に瞑想し、感じたことを話してくれます。よく知っている聖者のときもあれば、あまり知らない聖者もいて、毎回とても興味深く話を聞いています。今日は、ガンジー、トゥリヤーナンダ、ホーリーマザーでした。どれもとても良かったです。聖者の話を聞くと、そうしてこんなにも嬉しくなるのでしょうか。

ガンジーと言えば、インド独立運動の指導者にして、「インド建国の父」、その運動は「非暴力、不服従」でとても有名です。教科書でもお馴染み、お顔も一度見たら忘れられない 😉
ガンジー

今日ガンジーを紹介してくれたキンカラさんは、その昔、映画「ガンジー」のあるシーンを見て「初めて特別な大きな愛に触れた」と話してくれました。

それは、イスラム教徒に自分の子供を殺されたヒンドゥー教徒の男にガンジーが言った言葉です。その男は怒りのあまり、イスラム教徒の子供を殺してしまい、自分は地獄行きだとガンジーに語ります。

ガンジーは言います。
「地獄から抜け出せる方法がある。子供を拾うのだ、親を亡くした子供を。ただし、ムスリムの子供だよ、ムスリムとして育てるのだ」

その言葉はガンジーそのもの。ガンジーなら、そうするはず。
キンカラさんは、ずーっと昔に見た、映画のワンシーンにインスパイアされ、人々を平等に見るというガンジーの教えをずっと実践されてきたのだと感じました。

今日、話を聞いていて、非暴力も平等も、優しさも、愛も真実に通じるものには「強さ」と「積極さ」が欠かせないものだと感じました。
キンカラさん
ちょっとお顔も似てきたかしら。。。 😯


呼吸が変わる!性格が変わる!

ヨーガ・瞑想体験コースでは、毎回テーマがあり、アーサナの後にテーマにそった話をしています。今回のテーマは「呼吸が変わる!性格が変わる!」という衝撃なタイトル?!性格を変えたいと思っているのが前提のようですが、自分の性格に100%満足している人はいないのではないでしょうか?自信がないところや、変えたいところ、人のことをうらやんだり、誰にも言わなくても自分では何かあるような気がします。でもヨーガをするとどんなふうにでも変われると思うのです。

私がヨーガをする前に変わりたかったところは、「すぐに動揺する」こと。

ヨーガのクラスに行き始めた当時、私はデパートで働いていました。受付嬢と言えば聞こえがいいかもしれませんが、けっこう苦情を言って来る人が多く、怒りが爆発している人にひたすら謝るというのも仕事のひとつでした。激怒している人って本当に怖いですよ私も当時は若かったので、怒り狂っている人を目の前にして泣きそうになったり、手が震えたり、いつもなら出来ることが出来なくなって焦ったりしていました。その様子を見て、怒っている人の怒りはさらに増し、怒りの矛先はいつのまにか私に向き、なおさら怒られる……。というような悪循環が何度もありました。私のストレスもかなりのものだったと思います。

ヨーガを始めたのはその仕事を始めて1年が過ぎた頃、何気ないきっかけでした。クラスに通ってしばらくして、家でもお風呂上がりにアーサナをして寝ていました。

ある日、いつものようにものすごい形相のお客さんが来られ、いつものように怒りを爆発されました。私は瞬時に「怖い!!」と思い、いつものように恐怖で萎縮しそうになったのですが、なぜかならないのです。「……あれ???」内心、なんかおかしくない?と思いながら、でもどこかで落ち着いている自分がいたのです。

怒っているお客さんが何を怒っているのかがよく分かり、そのことに対して誠心誠意謝っていると、なぜかお客さんの気持ちが落ち着いてきたのです。「こんなことあなたに怒っても仕方ないのに、ごめんなさいね」そう言ってその方は帰っていかれました。いつもと同じことをしているのに、なんでこんなに違うんだろう!?本当に不思議で、不思議で仕方なかったです。あと、とても印象的だったことは、こちらが落ち着いていたら、相手も落ち着くんだなぁ〜ということ、初めての経験でした。

その後、ヨーガのクラスの先生に、不思議なことがありましたと何となく話をしたところ、

「それはヨーガの効果です!!!!!」とはっきりと言われました。

「へーーーーーーー 😯 ヨーガってそんな効果があるん!」とビックリした記憶があります。

今になって思うのは、ヨーガのクラスに通い、毎日少しでもアーサナをしていくことで、私の呼吸が深く落ち着いたリズムへと変化していったのだと思います。それは日常の生活にも影響し、今まで動揺していたような状況が訪れても呼吸が乱れず、そのため心は動揺せず、落ち着いて対処できるようになっていたのだと思います。

こうして、自分が直したいなと思っていた「すぐに動揺する」という性格が、少しずつ変わっていったような気がします。

思い出してみると、そのころは不思議なことがたくさんありました。今ならそれがヨーガの効果だと理解しますが、その当時は、いったい自分に何が起きてるんだろう?と思っていました。
人の多いデパートの中にいて、全てが止まっているように見えたり、今日はなんでこんなに静かなんだろうと思っていたら、実は来客数がすごい多い日だったと後から知ったり。エレベーター(運転していました)のことを「私はもう支配した」(ちょっと言葉にすると怖いですね)となぜか確信したり、「はぁ????」と思われるかもしれませんが、いろいろありました。

ヨーガって面白いですよ

火曜日のヨーガ・瞑想体験コースは会場が六角スタジオになりました。
六角スタジオ1
六角スタジオ2
ぜひ、遊びに来てくださいね〜。

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