「そこにエベレストがあるから」
これは、ある有名な登山家がエベレストに登る理由を聞かれて答えた言葉ですが、多くの方が一度は聞いたことがある名言ではないかと思います。
この登山家の言葉の動機背景については詳しく知りませんが、理由なく、ただただその対象に魅了され、すべてをなげうつほどの「純粋な衝動」のようなものが訪れると、その人の人生は変わると感じます。
約一カ月前に掲載したブログ「ラマナ・マハリシの祈り」では、ラマナ・マハリシが高校生の頃、真我の体験をした後、神への渇仰心が湧いてきたことに触れました。
ラマナ・マハリシはこの体験をした六週間後、家族も友も学校もすべて棄て、シヴァ神そのものである聖なる山「アルナーチャラ」へと旅立ちます。
そして生涯、そこから離れることはありませんでした。
ーーなぜ真我の体験後、ラマナ・マハリシはアルナーチャラへ旅立ったのか?
ーー真我に目覚めていながら、神への渇仰心が起きたり、アルナーチャラに行く必要があったのだろうか?
当然そんな疑問もよぎりますが、出家後にラマナ・マハリシを訪ねてきた友人が「どうして私に家を出ることを教えてくれなかったのか?」と問うと、ラマナ・マハリシは次のように答えたそうです。
「自分自身にも分からなかったことを、どうしてお前に教えることができただろうか」
ラマナ・マハリシは子供の頃から不思議と「アルナーチャラ」という名前に興奮を感じ、それが本当に実在する山だと知った時は叫び、歓喜したそうです。
そしてすべてを棄ててアルナーチャラへ旅立つ時、彼は「まるで大きな洪水に運び去られるかのようだった」とも言っています。
このラマナ・マハリシの出家のエピソードに触れると、「世俗の放棄」というのが、現実逃避という弱々しいものではなく、どれだけ「強烈な力」であったのかということを感じずにはいられません。
青春真っ只中の高校時代、自分が完全に世俗を放棄しようと思えただろうか?
ラマナ・マハリシに起きた真我の体験も、アルナーチャラへの旅立ちも、世間的常識や心の範疇を遥かに超えた「神の力」、それが働いたとしか思えません。
そしてこのエピソードは、ブッダが真理を求めて家族や王子という地位を棄て出家したこと、シュリー・ラーマクリシュナのカーリー神への狂気的バクティ、また我が師シュリー・マハーヨーギーが高校時代に誰とも話さずに独りこの世界や心の理について徹底識別をされていたこと、それらアヴァターラ(神の化身)たちの「純粋な衝動」、それを思い起こさずにはいられないのでした。
一修行者として、真理、真我、神だけを求めてすべてを放棄する純粋さ、120%それになれるよう、日々精進していきたいと願います。
ゴーパーラ
こんにちは
いつも皆さんのブログ更新を楽しみにしております。
ラマナ マハリシという方のお名前は存じていましたが、ゴーパーラさんの投稿を読ませて頂き、大きな衝撃を受け、マハリシという人にとても惹かれました。
早速「沈黙の聖者」を注文しました。
到着にはまだ少し時間がかかるようですが、今からとても楽しみです
マハリシ師との良いご縁を頂き ありがとうございます。
今年は、例年にない気候の変動や新種のウイルスも流行っていますので、お体を大切に ご自愛ください。
ありがとうございました。
阪口さま、
嬉しいコメントいただき、ありがとうございます!
本まで購入されたそうで、すごいですね!
ラマナマハリシのことは、私もあまり知らなくて、本を読んでみると新しい発見が多く、とても新鮮なんです。
また、サットサンガでお会いできるのを楽しみにしております。
ラマナマハリシのお話しましょう(^^)