真人間になりたい!

「ヨーガの目的は、より円満な人間形成 真実の人間形成に置かれています。それはたとえどのような職業や状況にあろうとも、全ての人にとって、人としての究極の目標であるはずです。」(第一章、扉のページに書かれている教えです)

『マハーヨーギーの真理のことば』が発売されましたね。今回は第一章のレビューを書いていこうと思います。

 学生の頃から漠然と「どうやって生きていけばいいのか誰も教えてくれないな・・・」という思いがありました。もちろん親にも学校の先生にも、友達にも色々と教えてもらいました。「人には優しくする」「嘘は付いてはいけない」「仕事(勉強)は真面目にするもの」「動物も植物も命あるものを大切にしなさい」

それぞれのことについて異論はありません。でも優しくってどのぐらいまで?真面目にってどうすることが真面目に当たるの?嘘って全く付かずにいたら逆に人を傷つけることもあるけど?どれもこれも基準はその人に任されていて、良かれと思ってしたことも相手を不快にしたり、真面目に働いたら、真面目すぎ、もう少し手を抜いたらと言われたり、優しさから嘘をついたのにバレて信用を失いかけたり・・・「難しすぎる!!」と思っていました。

 最大の疑問は、結果どうやって生きていけばいいの?というものでした。子供の頃は学校に行き、卒業したら仕事に就き、縁があれば結婚し、子供を持ち、家族を大切にしながら幸せに生きたらいいんじゃないの?ということだと思いますが、そういう外側の状況のことではなく、もっと根本的な「何か」が分からず、それが欠如しているからどの選択肢も行き当たりばったりでまるで賭け事をしているようだけど、自分の人生なのにこれでいいの・・・?と今こうして書いていても「???」だらけでこんがらがっていたと感じます。

 その頃は強いて言えば「まともな人間でありたい」という思いがありました。とても抽象的に聞こえるかもしれません。そう思っている私自身も漫然としていました。強いていえば、性別とか年齢とか育ちとか仕事とか、そういう状況や環境とは違った意味でもっと根本的に真っ当な人間ということだと思います。そうあるために自分なりに一所懸命もがきながら成長したいという思いでやっていたと思います。でもどうしても拭い去れない「これでいいのかどうか誰かちゃんと教えて欲しい・・・」という思いがありました。

 結果的にこのあと私はヨーガに出会い、私のこんがらがった疑問は少しずつ整理され、答えを得て、自分の人生をヒヤヒヤしながらではなく一歩一歩落ち着いて進むことができるようになりました。

 疑問の持ち方は様々でしょうが、私のような思いを持ったことがある方は少なくないと思います。この世の中で生きていたら、人間関係や仕事、家族や子供、恋人への愛について考えることは多く、何より自分の人生について考えないという方はおられないと思います。誰もがより良くしたいと思っているはずです。

 第一章は特に誰もにとって必ずぶち当たる人生の疑問が解き明かされています。

第一節「何のために生きるのか」
第二節「仕事の秘訣」
第三節「人間関係の秘訣」
第四節「愛のかたち」
第五節「真の自由と強さ」

ヨーガをしていてもしていなくても、誰もが読んでみることで自分自身のことを考えるきっかけになりますし、疑問は整理され解消されていくと思います。私にとっては初心に帰ることができ、これらの教えに出会った時の喜びを思い起こすきっかけになりました。

satya 


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