毎年祇園祭の山鉾巡行の日(7/17)を境に梅雨が明けるのですが、今年は大変珍しいことに台風が来ています。何とか天候がおさまればいいですね〜。
さて、多くの人の悩みの一つが仕事なのかもしれません。生きていくためには働かなくてはいけませんが、そもそも何がしたいのかもわからないこともあるし、あっても思うような仕事につけないかもしれないし、就職したとしても職場の人間関係や仕事の評価、忙しさや給料のことなどで悩みます。
そんなとき、ヨーガが素晴しい解決を与えてくれることがあります。先日サティヤーと話をしていたとき、彼女の仕事に関わる経験が話題になりましたので、またまた対話形式で紹介したいと思います。
サティヤー「以前、ジャヤデーヴィーさんとウィングス京都でクラスをしていた時、時々大学生を何かの集まりで見かけることがあって、そういう時に、就職前のあの人たちにこそヨーガをやって欲しいと話をしていたことがあったんです」
サーナンダ「ふ〜ん。どういうことなの?」
サティヤー「その時ジャヤデーヴィーさんと、じゃあどういうクラスがあったらいいのかを話をして、出てきた答えが『ヨーガをすれば面接試験に受かる』だったんです」
サーナンダ「えっ、それ面白いアイデアやね〜!それはいい!斬新!それはぜひやりたいね〜!」
サティヤー「やっぱり彼/彼女らは面接試験ですごく悩んでいるし、でもヨーガをすれば心が落ち着くし、面接試験もうまくいくし、就職してからも役に立つと思うんです」
サーナンダ「全くその通りや!ほんまに皆苦労して面接試験対策をしてくるけど、結局面接試験で見るのはその人の人間性になるしね〜」
サティヤー「あっ、そうか。サーナンダさん前の会社で面接官してましたもんね。そうなんですか、人間性になるんですか」
サーナンダ「少なくとも勤めていた会社ではそうだったけどね。面接する時は、み〜んな事前にたくさんの面接マニュアル本を読んで話し方や所作を勉強してきたり、面接当日はすっごく緊張しているから、まずそのカチンコチンの面接対策武装状態や緊張状態を解除して、その人本来の性質を引き出しながら適性やポテンシャルをみようとするんだけどね。サティヤーはどうだったの?」
サティヤー「うーん、面接とは違うんですけど、この前ブログにアップしたように(「桃山御陵」)私は高校生や大学生のとき、どうやって生きていったらいいのか本当に悩んで、卒業してからはバイトの延長の形で就職したんですが、三カ月くらいで辞めたんです。その時、社会から弾き飛ばされたような気がして、居場所が無いアウトローのようになった感じがしたんです。
その後、デパートの受付の仕事を3年くらいしてたんですけど、だんだんと働く動機がなくなってしまって、他にやりたい仕事も無いしどうしようかと思っていた時に、大学でフランス語を勉強していたんで、とりあえず逃げるようにフランスに語学の勉強をしに行ったんです。ところが、語学学校では『何しにきたの?』とか『何のためにフランス語を勉強しているの?』って聞かれるんです。海外の方が定まった仕事や目的が無いとその人自身も曖昧な人に見られてしまう。だからずっと自分はとってもあやふやな人で、不安定なんだろうかというコンプレックスがあったんです」
サーナンダ「そうなんや。今はどう?」
サティヤー「それで日本に帰ってきて、ヨーガのクラスに通い始めた時、何が嬉しかったかというと、誰からも職業のことを聞かれなかったことなんです。職業がその人を決めるものではないと教えられているけど、本当に誰からも聞かれなかったし、特にジャヤデーヴィーさんと親しくしているときは、彼女は無理に聞かなかったのではなくて、本当にそういうことには関心がないんだという気がして、ほっとしたんです」
サーナンダ「なるほど。それならヨーガを続けていきやすかったやろね」
サティヤー「その時はまだもう一度フランスに行こうと思っていたんですけど、ヨーガ・ヴィハーラ*に住むという話が出てきて、フランスかヴィハーラかで、ヴィハーラを選んだんです」
*京都市上京区にあるヨーガ庵。クラスやさまらさの台所会場でもある。
サーナンダ「おぉ〜! フランス vs ヴィハーラの選択肢だったの? すごい選択肢!ある意味人生の岐路やね!」
サティヤー「今から思えばそうですね(笑)。それで定まった職業に就いてこなかったコンプレックスがあったんですけど、ヨーガを実践してきて仕事が自分を決めるんではないということが本当にわかってきたんです。だから、これから就職する学生の人たちに、仕事をすることはもちろん大事なことだけど、職業が自分自身を決めるものではないということを知って欲しいんです」
サーナンダ「それはいい!『自分は何者なのか?』という問いがヨーガの教えの根本にあるし、生きていく上ではとても大事なポイントになると思う。職を変えるたびに自分が上がったり下がったりするようではおかしいし、よく言われるように仕事のために人があるんではなくって、人のために仕事があるんだものね。そういう具体的な経験がサティヤー自身にあるのなら、ぜひそういう話をしてあげればいいと思うよ」
サティヤー「それは体験談としてはいいと思うんですが、面接試験にどう対応するかは実際に企業で働いてきたサーナンダさんとかが話をすると説得力があると思うんです」
サーナンダ「そういう実務的なところが必要なら協力するよ(笑)。いや〜でも本当にいいアイデアやと思うなあ。『ヨーガをすれば面接試験を乗り越えられる!』がキャッチフレーズかな。実際そこで姿勢や呼吸の話、加えて食事の話、人間性の話、それから仕事の話、さらに生き方の話もできるやん。それで面接試験もうまく行けば一石三鳥も四鳥もやね!すごくいいと思う。それこそがヨーガの大本命だし、やりがいがあるよね!若いときからそれを学べばすごくいいと思う!僕も20代前半の息子が二人いるけど、やっぱりどうやって生きていけばいいのか悩んでいるように思う。頭を打ちながら成長していくことも必要だけど、働き方や生き方について学べる機会があったらいいよね!サティヤーの経験はとっても役に立つと思うよ」
サティヤー「はーい、やってみたいなぁ〜!!!」
現在は、介護の仕事をしながらさまらさの台所のリーダーとして活躍するサティヤー。彼女を見ていると、働きを通して生きることを学び、命を謳歌しているように見えます!(赤いエプロンの女性がサティヤーです)
サティヤーのアイデアを聞いたとき、「それはいい!」と思ってしまいました。なんでそう思ったのかなあと後で考えてみると、社会に出て仕事を始めることは人にとってとても大きな出来事だけど、学校や家庭では、生き方や働き方を教えてくれることは少ないからです。ヨーガは人として大切な、生き方や働き方、人に対する接し方、呼吸の仕方、心の調え方とか、本当に大事なことをぜ〜んぶ教えてくれます。残念なことに、社会に出る前にそういうことを学べる機会がないので、過度なストレスで心身を壊したり、道を見失い、大変な状況になってからヨーガに救いを求め、改めてもう一度人生を見直し、生活を見直していくケースが多いと思います。だから、若い時に少しでもそういう教えに触れておけば、きっといい道しるべになると思ったのです。それには、実際に彼/彼女らが直面する問題=面接試験をきっかけにするのが妙案だと思ったのです!
ぜひいい形で実現していきたいね〜サティヤー!!!
サティヤーとサーナンダの対話より
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