寒暖の変化が激しいですが、あちらこちらで梅の花も開き、春の足音が聞こえて来ています。
今日は、偉大なる神人シュリー・ラーマクリシュナ・パラマハンサの御聖誕日です。マハーヨーギー・ミッション主催の今年の春の祝祭(4月5日)では、昨年に引き続き、シュリー・ラーマクリシュナの御降誕をお祝いし、皆で歓びと感謝を捧げたいと思います。あともう少しですね!
さて、師シュリー・マハーヨーギーは12月上旬〜3月上旬までニューヨークにご布教に赴かれていますが、今年の冬は日本からたくさんの弟子がニューヨークを訪問し、師のお膝下でヨーガを学ばせていただいています。グル(師)と共に過ごす日常の中では、弟子はグルの言葉や呼吸、振る舞いに始まり、グルの影響を全面的に受けて、得難い学びをします。
新春の弟子のサットサンガで大きな変貌が話題になった船勢さんが、今回、ニューヨークでの体験を寄稿してくださいましたので、ご紹介したいと思います。
年末年始にかけて、ニューヨークにヨギさんと共に滞在させていただきました。
ニューヨークでのヨギさんはいつも軽快で、動きやしぐさに無駄がなく、どの瞬間でもそのまま絵になるように見えました。目の前に今必要なものだけがある状態で、その中にいると一瞬一瞬が今の連続であるように感じました。話される時はいつも相手が理解できる言い方でお話ししてくださいました。ヨギさんの見ている世界は私が見ているものとは全然違うのだろうと思います。ヨギさんと接していて、ヨギさんの下でヨーガを学べていることがとても正しいことのように感じました。
ニューヨークではたくさん質問して、ヨギさんはその1つ1つに丁寧に分かりやすく答えて下さいました。それと同時に、私が言葉にはしなかったことに対しても答えて下さっていたように感じます。
私はあることに対して「どうして自分はいつもこうなってしまうのだろう」という思いを持っていました。そしてそんな心の思いに負けない強い自分になりたいと願っていました。ヨギさんには、心に影響を受けないようになっていくための質問などをしましたが、その思い自体については話しませんでした。身の上話を聞いてもらうことよりも、強くあろうと実践することを選びたかったことと、必要以上にヨギさんに頼ってしまう状態になることを避けたかったからです。
滞在中ヨギさんは、何度かふとした会話の中で、私と似たような傾向を持つ人がどのように変わってきたかを話されることがありました。その時、私はただの雑談だと思って聞きながら、だんだん「自分だけが苦労している訳じゃないのだな」と感じて、滞在数日後には自分が持っていた思いはどうでも良いことのように感じ、すっかり忘れてしまっていました。知らず知らずの内に、いつも心のどこかに引っ掛かっていた思いから離れて、目の前の出来事を見て、聞いて、感じることができるようになっていたのです。
帰国して数週間経った頃に、その引っ掛かりが戻ってきて、その時初めて、ニューヨーク滞在中はその思いから解放されていたこと、ヨギさんが話して下さったことはただの雑談ではなかったことに気付きました。そして、私が具体的に話さなかったことに対してまで導いて下さったヨギさんに驚き、ただただ尊敬の気持ちでいっぱいになりました。
今、その思いはまだありますが、一度解放された状態を経験していることで、心がそう見せているだけだ、ただ相対的にそう見えているだけだ、と理解することができます。そして、一度理解したのだから、もう二度と思い込まないように気を付け続けています。
また、滞在中のある日、ヨギさんが私の至らない所をはっきりとした口調で注意して下さったことがありました。その時はショックでしたが、ヨギさんが仰って下さったことは自分では気付くことができないことだったので、ヨギさんのおかげで、自分では分からなかったことを知ることができました。そして今何をするべきかが少し見えてきたように感じています。このことは帰国後の自分を強くしてくれたように思います。
ヨギさんが教えて下さったことを実行していって、何年もかけて深めていって、いつか次のアドバイスをもらえるようになっていきたいです。本当にヨギさんには感謝で一杯です!
今回の滞在を通して、滞在中にたくさん助けて下さったニューヨークのアーナンダマーリーさん、そして東京のサルヴァーニーさん、ニューヨークのグルバイ、また渡米前にアドバイスを下さった先輩グルバイ(兄弟姉妹弟子)にもとても感謝しています。サンガ(弟子の集まり)のありがたさを実感しています。先輩グルバイと一緒にいるとヨギさんがいなくてもその場にヨギさんがいるような空気があると思います。自分もいつかそうあれるように一所懸命ヨギさんの教えを実践していきたいです。
船勢洋子