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呼吸が変われば生き方が変わる ~師から授かったアーサナ~

木々が少しずつ色付き始めていますね。太陽の光でキラキラしている赤い葉や黄色の葉、常緑の濃い緑色、いろんな色の葉っぱがふわ~っと揺れているのを見ると、全身に気が駆け巡るような歓びがこみ上げます。ポツポツ雨が降り始めると、水がこの世界を潤し、世界も自分も清められていく静かな気持ちになります。

そんなふうに感じるようになったのは、アーサナをしてきたことが関係しているように思います。アーサナは、瞑想するための身体の基礎をつくってくれるもので、その身体の源でもある呼吸を変化させると師から学んできました。その呼吸の変化は、自分の体と心をまるごと変えてくれます。ヨーガを知る前は、自分の呼吸について意識をしたこともなく、ヨーガを始めた動機も呼吸には特に関係ありませんでした。でも、今になって動機を振り返ると、実は「呼吸」が重要だったんだ・・・と実感します。

オレンジのマリーゴールド

近くの花壇のマリーゴールド。

20代半ばで師に初めてお会いし、人生の悩みをお伝えした日、師はヨーガの考え方をとっても簡単な言葉でたくさん教えてくださり、毎日アーサナを続けていけばいいよ、そうすれば自然に呼吸が変わって、そして心も落ち着く、そしていらないものは自然と剥がれ落ちていくから、ということを言ってくださいました。

師の雰囲気があまりにも静かで優しく、それでいて快活でユーモアに溢れていて、無垢な方で、一瞬で大好きになってしまい、アーサナを続ければこんなふうになれるのかな~と憧れました。クラス指導者の先輩たちも師と同じ雰囲気で、やっぱりヨーガを続けていけばこういうふうに私もなれるんだ~と思いました。人の雰囲気とか、佇まいとかの見えない空気感を形作っているものは、「気」や「呼吸」が関係していると感じています。

当時ヨーガを始めた動機の一つでもあった自分の悩みの原因は、外の環境にあると思っていましたが、ヨーガを学ぶにつれ原因は外ではなくて私の心、私の受け取り方にある、と客観的にとらえられていきました。だったら、心を変えよう!と決意するものの何度も知らないうちに同じ思い方をしてしまっていました。その同じ状態のままの心を使って自分で自分の心を変えることは割と難しく、意志の力だけではどうしようもない思考の癖や心の傾向みたいなものが邪魔をしてきて、私は私の思考から逃れることはできない・・・と堂々巡りの心と格闘することも多くありました。

しかしそんな時こそ毎日のアーサナに助けられました。アーサナには、自分の心と格闘せずに、それらは少し保留にしたままで、心を動かしている「気」を制御していくことで、心や考え方そのものを変えてしまう偉大な力がありました。アーサナを真剣にただ毎日続けることで自動的に呼吸が変化していくのです。呼吸が変わったことで心の癖や傾向も薄らいでいきました。アーサナクラスに通いながら家でアーサナをする日々の中で、荷物を下ろしていくように身軽になっていきました。

そしてヨーガを学び数年経った頃、どうすればもっともっと自分の憧れの状態に近づくのかと悩んでいたことがあり、その時に、呼吸に懸けようと決めて、アーサナクラスに週1回通うのは既に習慣でしたが、それ以上に通いつめ、家での毎日のアーサナも、より真剣に特に吐く息に意識を置くことを一定期間続けました。すると、停滞感や焦りはいつの間にか消えてゆき、その代わりに強い意志と入れ替わっていました。憧れの境地へたどり着くには一生かかるかもしれないけど、でもヨーガが好きだからあきらめないでずっとやっていこう!と。アーサナでひたすら吐く息に集中していったその経験は、自分の心を内奥から変え、たくさんの贈り物を与えてくれました。

師のアーサナを正しく続けると、呼吸が自然に変わります。今、生きているということは、呼吸をしている、ということでもあるので、その呼吸が変われば、生き方が変わることになります。心を変えるためには呼吸を変えるのが一番早道だと学んできました。

師は、正しいアーサナの復活もご自身の使命だとおっしゃっていました。師から教わり授かったアーサナを大切に守り伝承していくことは、自分たちの責任と使命でもあると感じています。そのためにもアーサナは怠らずに、これからも真剣に学び実践していきたいです。

プラーナ(気)が調うことで体感が変わり、見ている世界や感じる世界、そして生き方が変わりました。師と初めてお会いした日、師が私に言ってくださったように、誰でもアーサナを正しく真剣に行なえば、自分の中のいらないものは勝手に剥がれ落ちていくと思います。

ただ葉っぱが風に揺れているだけで、こんなにも嬉しく感動して愛おしいと思える心になったこと、かけがえのない師に感謝します。アーサナがもたらしてくれる素晴らしさを、一人でも多くの人と分かち合っていきたいです。

おにクル前の白い花

茨木市クラス会場、おにクル前の道の可愛い花。


~お知らせ~

11月9日(土)茨木市「おにクル」でヨーガ的 1から4の呼吸を知って、心を静め全集中を身に付けよう!という、まさに呼吸を変える1歩となる無料ワークショップもありますので、
ぜひ人生を変えるきっかけの1歩を体験しに来てください♪
⭐️ワークショップ体験後にクラス予約された方は、次回クラス受講料が 通常1500円のところ1000円で受講できます。

ナリニー


7月開講‼️ 大阪・京都 瞑想入門「ブッダ−真理−を探せ」

7月11日(木)〜大阪・京都で瞑想入門「ブッダ−真理−を探せ」がスタートします‼️
チラシを手にとられたり、イラストをご覧になった皆さま、ブッダを見つけることができましたか👀?

この瞑想入門では、ブッダがどのような瞑想をしてニルヴァーナ(涅槃寂静)に至ったのか、ブッダの生涯や心境を学びながら、少しずつ瞑想をしていきます🧘
初回の1回目は「すべては変わっていく」(諸行無常)がテーマです。


諸行無常の理は、ブッダが説いた真理の主要な教えになります。
では、なぜブッダはこの理を説かれたのでしょうか?
講座では、まずブッダの生涯を学び、ブッダがいつ、どのようにして諸行無常ーー「すべては変わっていく」と感じ得たのか、ブッダの心境にアプローチして瞑想していきます。
また、毎回の講座ではテーマに関する「日常の教え」もご紹介して、教えを生活に当てはめて実践するポイントもお伝えできればと思っています。

2500年前に生きておられたブッダの息吹やそこから発せられた真理の教えを再発見すべくクラスをしていきたいと思っておりますので、一緒に瞑想してブッダ(真理)を感じ、見つけて行きましょう‼️

歌川国芳の浮世絵になります。よ〜く見ると、今回のテーマ諸行無常「すべては変わっていく」のシンボル「髑髏」が至る所に描かれています。遊び心があって好きな浮世絵です🐈ちなみにチラシの髑髏も歌川国芳の他の作品の髑髏をモチーフにしています。

 

ゴーパーラ


瞑想入門 〜インド思想を学んで瞑想する〜

11月〜京都・大阪でスタートする「瞑想入門」のクラスのご案内です💁


テーマは「生きるとは何か? 〜インド思想を学んで瞑想する〜」です。
生きることについて、インド思想を通して考え瞑想し、人生の目的を明らかにしていきます。

古よりインドでは、生まれたことの意味やその本質を瞑想によって探求してきました。
それにより、カルマの法則や輪廻転生、また梵我一如の真理が発見されました。
一見すると、それらは難解で現実離れしたもののように思うのですが、実は私たちの人生に直結したものなのです。
例えば、カルマの法則は「自業自得の理」といわれていますが、「何事も他人や状況のせいにしない」という教えであり、それをしっかりと理解・体得できれば、主体的な人生が送れるようになります。
そのようにしてこのクラスでは、インド思想がどのように実生活で適用できるのかを学んで瞑想し、「生きるとは何か?」という大いなるテーマにアプローチしていきます。

今回は全8回で、基本となるインド思想を網羅できますし、瞑想の実習もあり、月2回のペースでじっくりと学ぶことができます。
1回だけの参加や途中の回からの参加も可能ですので、少しでもご関心があれば、お気軽にご参加ください。
詳しくはこちらをご覧ください💁➡️『瞑想入門』

ゴーパーラ


ブッダから届いた宝物

木曜日と土曜日に、京都、大阪で開講されている瞑想入門のクラスでは、講師のゴーパーラさんならではのヨーガ行者としての鋭い視点で、瞑想やこの世界の理、心のしくみについての興味深いお話が聞けて参加者たちの質問も活発です。先日は、ブッダってどういう人だと思う?という投げかけからそれぞれのイメージを共有し合い、ブッダを身近に感じてよりブッダが好きになってしまいました♡ 「入門」というだけに素朴な質問がしやすい雰囲気があり、質疑応答を通じたみんなでの交流も楽しく、また、瞑想の時間はピタッとした静けさと集中があり、メリハリがあります。

そんな瞑想入門クラスに熱心に通われているNさんは、「自分はまだまだ真理やヨーガを信じられていない」と包み隠さず話されます。ある日のクラスで、「真理があるか、ないかを確かめたい」と真剣に言われました。ゴーパーラさんは、ブッダの教えにもある「たとえ古い聖典が出てきてもそれを盲目的に信じる必要はない」という言葉を紹介され、師も同じように仰っていることを話されました。

師は「まずヨーガを進めていくには、それまで経験で培った観念とか概念とかいう心の秤を無視するところから始める、あるいは疑うところから始める。またその聖典とか真理の言葉といわれるものも、鵜呑みにする必要はない。ただし、その両方についてよくよく考え、そして瞑想して、間違いのない答えが出てくるまでそれを探求しなければいけない」と説かれています。

まさに師のこの教えの通り、探求の真っ只中のNさんと私たち。ゴーパーラさんは、瞑想を山登りに例えられ、学生時代に行ったチベットの高度5000メートルの山で、高山病になったことを紹介されたことがありました。どんな山を目指すかは人それぞれ。目指している山が違ってもいいけれど、でもどんな山を目指すにしても頂上に辿り着くためには、やらないといけないことがある。それは土台作り。基礎体力が必要! その基礎作りが瞑想入門のクラスなのです。基礎は何度も繰り返し学び実践することで強固になるなぁと私は感じています。

とっても為になる実践的な瞑想入門クラスなのですが、実は参加人数が少なくて(涙)クラス宣伝のため、チラシ蒔きを兼ねて数人でインドカレーのお店に行く機会がありました。私はそこでNさんと初めてゆっくり話しました。Nさんは、すっごく正直で、真っすぐで、ある意味、師の教えの言葉を地で行く(!)絶対に何も鵜呑みにしない人(笑)なんだなということを感じ、何てヨーガ向きな人なんだ?!と思いました。真理も神ももちろん全く鵜呑みにはせず(笑)、自分自身で確かめながら、着実に道を歩んでこられたんだと分かりました。Nさんは師のサットサンガでも師に、疑心暗鬼になるんです、神という存在についても信じられないです、どうやって信仰する神を選ぶのですか?というような正直な質問をたくさんされていました。私はNさんに対して、疑心暗鬼だと言われながらも、でもこんなにも熱心にサットサンガやクラスに参加し、これだけヨーガを続けられるその理由は何なんだろう??凄いなと密かに思っていました。お話してその謎が解けました、Nさんは師の存在にただただ惹かれている! 好きになってしまっている♡

さて、そんなNさんからあるエピソードを聞きました。Nさんが書いてくださったそのエピソードをここでご紹介したいと思います。(ナリニー)

* * *

 

「まあ、なんてかわいらしい仏様!」
2019年12月8日、この絵はわたしのもとに届きました。
その1週間前、師の特別サットサンガの日、瞑想の対象を決められずにいたわたしは

師に「神様に来てくださいとお願いしてもいいですか」と尋ねました。
師は「お願いしてもいい。その中で親しみのもてた神を信仰すればいい」と
仰ってくださいました。

それから数日後、知人から「Kさんが、渡したい絵があると言われている」というお電話がありました。Kさんは長年マザーテレサの下で奉仕活動をされている方だったので、わたしは「もしかしたら、キリスト様かマリア様が家に来られるのかなぁ」と思っていました。

そして、12月8日、ブッダが悟りをひらかれたその日、この絵はわたしのもとへ。
以来、ずっと見守ってくださっています。

師のはからいによってもたらされた宝物です。

 

ブッダの版画
N 

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京都・大阪 瞑想入門4回コースのお知らせ

皆さま、こんにちは。
ゴーパーラです。
私が講師を務めさせていただく「瞑想入門  4回コース」が京都(5/13)・大阪(5/18)でスタートします‼️(詳しくはこちらから⇨瞑想入門

昨今、たくさんの瞑想が紹介されていますが、どれが正しい瞑想なのか分からないほど多く出回っていて、混乱しますよね。。
私は瞑想をして15年ほどになるのですが、正しい瞑想のポイントとして「目的と基礎がしっかりとしていること」、それが挙げられると思っています。

例えば、○○大学に入りたいとなったら、その大学に受かるためにがんばって勉強すると思いますし、まずはその目標・目的を定めることが大事なことになってきますよね。
また、どの大学を目指すにしても、いちばん始めにするべきことは、基礎を学ぶことだと思います。
基礎が身に付いていれば、それがベースとなって、勉強をさらに促進させてくれるはずです。

この瞑想入門コースでは、瞑想の「目的」「基礎」をしっかりと学べるプログラムになっています。
瞑想の王道の教え「ラージャ・ヨーガ」を指針に、正しい座り方や呼吸法、ひいては日常の心構えについても学び、目標に向かって実践していきます。
瞑想で実現したい目標は人それぞれかもしれませんーー集中力をつけたい、心穏やかになりたい、また真実を悟りたいなどさまざまかと思いますが、王道に則って瞑想をすれば、それらは実現できます!

瞑想に興味がある、やっていきたい、深めたいという方、誰もに必要な基礎が学べ、無理なく始められるプログラムになっております。
ぜひご参加いただけたらと思います😇🙏

ゴーパーラ


5月スタート!!  瞑想入門 4回コース<京都・大阪>

「瞑想入門 4回コース」のお知らせです!
5月から京都・大阪で、初心者の方を対象にした瞑想の4回コースをスタートします!!(詳細はこちらから☞『瞑想入門』


このコースでは、瞑想によって「心の静けさ」を感じていただきたいと思っています。
心の静けさとは、言い換えると「心の安定」でもあります。
家を建てる時、土台がしっかりしていればよい家が建つように、瞑想も安定した土台作りが大切になってきます。
まずは心身を安定させる基礎の教えを学び、瞑想をしっかりと継続できるプログラムを組んでおります。
これから瞑想を始めたい方、また深めたいという方、ぜひご参加ください!
門戸を開いて、お待ちしております!!

そして本日、4月8日はブッダの御聖誕日です。
皆さんもご存知のように、ブッダは瞑想によって悟りを啓かれた覚者です。
私は20歳の時、ブッダ成道の地ブッダガヤを訪れた際、その場所の静寂に包まれたプラーナ(気)に安心を覚え、自然とブッダの教えや仏教を学びたいという思いが湧いてきました。
この瞑想入門のコースが、心の静けさや瞑想への思いが高まる空間になればと願っております。
そして、新しいご縁ができることを心より楽しみにしております。

ゴーパーラ


目の前の人の中に神様を見る

「純粋な信仰とは、神に奉仕すること。自らを神に捧げること」

数年前に初めて師であるヨギさんからこのお言葉を聞いた時、そこから感じる真っすぐで力強い愛にとても惹かれたのと同時に、「自分には無理だ」と感じました。でももしそれを実現できたらきっと本当の幸せに出会えるように思えて、どうしたらできるようになっていけるのかを考え始めました。そして実現していくための実践として、「目の前の人の中に神様を見ること」に取り組み始めました。

取り組み始めてすぐにいくつもの人間関係が好転し、生活全体の中に愛と喜びを感じる瞬間が増えました。ただ、優しい性格の方に神様を見ることは問題なくできても、攻撃的な性格の方に神様を見るのはとても難しく、頭では「全てのものの中に神様はいる」と分かっていても全然それを感じ取ることができない自分に疲れたりしました。

そんな中、(私は介護の仕事をしているのですが)あるご年配の方に対して、その方の中に神様を見続けるということがだんだんとぶれなくなっていきました。その方は喜怒哀楽が激しく、時にはヘルパーに八つ当たりをするし、身体的ケアがたくさん必要なので大変な力仕事なのですが、たとえ八つ当たりされても自分の体がきつくても、そこには変わらず愛と平安があります。その方の中にいる神様が物理的な困難に動かされない愛を与えてくださいます。

奉仕に取り組む時に、いつもお守りにしている師のお言葉があります。

「一つの笑顔でもいい、優しい言葉でもいい。苦しんでいる人、悲しんでいる人に彼らの喜ぶことを行ないなさい」

目の前の人の中に神様を見て、師の教えだけを頼りに、今の自分ができることを一つ一つやり続けていこうと固く決心します。

毎朝、神様(シヴァ神)に「今日1日正しく奉仕できますように導いてください」とお祈りしています。

船勢


アーサナで心が変化する

師のヨギさんとお会いした2カ月後くらいから、自宅でもヨギさんの教えてくださるアーサナ(ヨーガのポーズ)をするようになりました。毎日アーサナに取り組めることが嬉しくて、生活の中にヨーガの為だけの時間があることを本当に幸せだと感じました。そして当時の私は「自分は弱い」という漠然とした思いを強く持っていたのですが、アーサナに取り組み続けることで、その思いがどんどん自分から離れていくことを体験させていただくことになりました。

初めの頃は、ポーズを維持している時間は、体のしんどさでいっぱいでしたが、同時に自分の内側が浄化されていくような安心を感じました。また、苦手なポーズに取り組むとすぐに心が折れてしまっていましたが、このままではいけないと思い、気持ちに負けてしまわないように強い意思をもって取り組むようにしました。すると、ポーズを終えてシャヴァ・アーサナ(休憩の形)をした時に頭の中がスッキリ晴れ晴れとした、という体験が何度かありました。そしてやり続けていくうちに、苦手なポーズの中でも心を乱さないように呼吸だけに集中しようと心がけることができるようになりました。

ある時にアーサナ中の呼吸が以前よりも長く吐けるようになったと実感したことがありました。そして日常生活の中に変化が現れ始めました。私は面倒ごとから逃げる癖がものすごくあったのですが、いつの間にかそれが消えて、目の前の状況に淡々と対応することができるようになっていました。また以前なら動揺していたような場面に出会っても、特に何も感じなかったということが何度もありました。以前あった「自分は弱い」という思いはただの間違った思い込みであることに気付かされました。そして生活全体の波が以前よりも少なくなり、瞑想の時に落ち着いて座れることが増えていきました。

現代はストレス社会と言われていますが、ヨーガに取り組むことで、ストレス社会の中にいながらも真実だけを見つめて生きていこうと実践することができるのだと思います。ヨーガは、ヨーガの守護神であるシヴァ神が作ってくださったと言われていますが、「ヨーガに取り組むことができる」ということそのものの中に神様の愛を感じます。そしてアーサナの実践は、身体だけでなく心にも変化を与えてくださいました。きっと神様はその人が理解できる方法で導いてくださっているのだと思います。ヨーガとの出会いに感謝し、師であるヨギさんの教えだけを見つめて、もっともっとヨーガを深めていきたいと強く願います。

船勢洋子


オーム・ナマ・シヴァーヤ

「オーム・ナマ・シヴァーヤ」というシヴァ神を称えるマントラに取り組んでいます。
最近、マントラを唱えていると神様に触れたような感覚や目の前の景色に神様のプラーナ(気)を感じる瞬間が、時おり訪れるようになりました。

2019年10月のサットサンガより(京都アスニー)

2年前、サットサンガでヨギさんに神様を信仰することについて質問した時に、

オーム・ナマ・シヴァーヤをやっていったらいい。

と言っていただきました。
当時の私は集中力も忍耐力も全然なくて(今もないけど当時よりはあります)、マントラの実践なんてとてもできないように感じました。
朝にシヴァ神の祭壇の前でマントラを唱え、その後朝の支度を始めるとマントラを忘れてしまって次の日の朝まで思い出さない、ということが繰り返しありました。
それでも少しずつですが、生活の中の隙間の時間や単純作業をしている時に、マントラを思い出すようになりました。

マントラの感覚に変化を感じ始めたのと同じ頃に、1つの悩みが消えました。
仕事中など、目の前の相手の中に神様を見ることを心がけていますが、以前は苦手なタイプの人に対してはそれが全くできなくて、そんな自分を情けなく感じていました。
マントラの感覚の変化とともに、苦手と感じている人の中にも愛しい神様がいることを微(かす)かにですが感じ取れるようになりました。
そして以前は逐一(ちくいち)引っかかっていたその方の言動に対して、あまり何も感じなくなりました。
特に忙しい時や体調がしんどい時などには今も反応していますが、以前よりも忍耐強く接しようと心がける気力が湧いてくるようになりました。

ヨギさんは私が自分の力を全く信頼していなかった時に、私の中にある本来の力だけを見てマントラを授けてくださったのだと思います。
真実の愛、という言葉にずっと憧れていましたが、ヨギさんのお言葉、行為、1つ1つが真実の愛を見せて下さいます。弟子の仕事はグルを見習うこと、だそうです。
もっともっとマントラを深めていって、ヨーガに励み、いつかは自分自身が真実の愛を実現したいと強く願います。

ナタラージャ(シヴァ神)

船勢洋子


食生活の中にヨーガを

仕事の大半が休みになってしまい自宅で過ごす自粛生活の日々が始まりました。ヨギさん(師)にお会いできない、クラスに参加できない、グルバイ(兄弟姉妹弟子)に会えない、そんな状況の中で自分をヨーガに繋ぎ留めておくためにできることを何とか考えて、毎度の食事を「さまらさの台所」レシピで埋め尽くすことにしました。
スパイスを買い揃え、普段使わないハーブや食材を使うことは新鮮でした。今までの自分の家庭料理にはなかった味が食卓に並ぶことで以前よりも素材の味を味わいながら食事するようになり、味覚が豊かになったように感じました。また以前は“家では揚げ物は作らない主義”だったのですが、当たり前に揚げ物を作るようになり、(家にばかりいるのに)行動範囲が広がったように感じました。
特に好きなメニューは梅ごはんでした。梅としその香りが爽やかで、何よりお米のおいしさを味わえるレシピだと感じました。夏の蒸し暑い、そして突然大雨が降る状況の中で、梅ごはんの香りと塩気が気持ちを落ち着かせてくれると感じました。季節を感じることができるメニューだと思いました。

梅ごはん!

1か月半ほど自粛生活が過ぎた頃、仕事の状況が変化しとても忙しくなり、ゆっくりお料理している時間がなくなりました。そして、忙しい生活の中でもパパっと作れるさまらさレシピや、冷蔵庫の中にある食材だけで作るアレンジレシピが自然と思い浮かぶようになっていることに気づきました。日常の食生活の中にヨーガが現れるようにと頑張らなくても、すでにその流れの中にいることができているような感覚がありました。
ある時、近所のスーパーで以前よく使っていたパスタソースが特売になっていて「まとめ買いしようかな」と思いましたが、出かける直前に思いとどまり、「もしヨギさんにお出しできるお料理なら絶対に出来合いのソースで作った料理は出さない、もっと心を込めて作ったものをお出ししようとするはずだ。ヨギさんの弟子として生きていきたいと願うのなら、ヨギさんにお出しできないと感じる食べ物は極力自分も食べない方がよいのではないか」と思い、買い物をやめました。日常のふとした瞬間にヨギさんの存在が現れて下さることがとてもありがたく、この感覚を決して手放さないようにしようと思いました。

自粛生活が始まったばかりの頃、どうやって自分の心をヨーガに繋ぎ留めていったらよいのだろうかとハラハラしました。もし心がさまよい始めてしまったら、それを自分の力で再びヨーガに戻していける自信がなく、危機感を感じながら「絶対にさまよわないようにしなければならない」と思いました。今、食生活がゆっくり改善され始め、サーダナ(修練)をしている時以外の日常の中でヨギさんの存在を感じる瞬間が以前よりも増えてきたように感じています。たとえヨギさんにお会いできなくてもヨギさんの教えを実践していくことを通してヨギさんと共にいる、その糸口を発見できたように感じています。まだまだ糸口を見ただけなので、これから毎日こつこつと実践し、ヨギさんとシヴァのことを想い続けながら、よりヨーガを深めて自分の中に根づかせていこうと固く決心します。

船勢洋子