1月12日、今年最初のサットサンガが行なわれました。師がご布教のため16日よりニューヨークに渡米されることもあり、たくさんの弟子が集いました。
その中で、質問者だけでなくその場にいた全員に向かって、力強く、熱を込めて話された教えを、抜粋してご紹介させていただきます。
「誰もが1日の中で三分の一は眠っているでしょう。その中できっと夢も見ているはず。夢の世界とこの昼間の世界とは全く違うでしょう。どちらが本当ですか?どちらも同じなのです。夢は、心の奥深いところから現れてくるある種のストーリーです。昼間の世界は、心の表面の部分が活動して出来上がった世界です。どちらも、心が作りだした世界ということで同じなのです。どちらも夢のようなものです。
一方で悟りの世界というのは、確実なリアリティーの世界です。それだけが真実です。そこから見れば、この世の中は実に儚い、朝の露のように一瞬の煌めきを持っていてもすぐさま消えていく。
誰もが肉体を持っていて、肉体は食べ物によって養われていますから、何らかの仕事もしなければいけない。また、家庭生活も必要でしょう。様々な付随する用事も多々あると思います。でもそれはそれだけのことです。それが目的ではないのです」
「心が何を思おうが全く値打ちのないものです。いささかの値打ちもない。真理というのは確実にあります。それを体感することがヨーガの目的なのです。過程の神秘体験とか快感とか、そんなものを目指しているものではないです。心はいつまでたっても真理を知ることはできません。なぜなら、心と真理とは別物なのですから。やるべきことは心をなくすことなのです。心を空っぽにして、なくすことなのです。そうすれば、自らの内にある真理そのものが現れます。これは、単純な真理です」
この二つの教えは、何度も何度も繰り返し、師の口から言葉となって発せられ、これまでも幾度も聞かされてきました。初めは、よくわからなかったのですが、耳にすると自然に涙が溢れることがあったり、次第に「確かにそうだ」と思うようになり、そして「本当にそうだ」と感じるようになってきました。師から直接聞く真理の言葉には、計り知れない導きがあると感じています。
この真理の教えが土台となって、日常の様々な事柄を見て、心を識別していくことによって、「何が大切で、これからどう生きていくのか」という私自身の理想が具体的になっていきました。これからも、その目標に向かって、さらにヨーガを深めていきたいです。その決意が胸いっぱいになったサットサンガでした。
山口正美